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空き家を相続放棄する時の注意点は?手遅れになる前に必要な手続き

この記事でわかること

  • ・相続放棄しても占有中の空き家の保存義務は残る
  • ・空き家だけ相続放棄するといったことはできない
  • ・相続放棄の期限は相続を知ってから原則3か月
  • ・遺品整理や残置物次第で相続放棄ができなくなる

遠方の空き家を相続する際、管理や固定資産税の支払いを負担に感じる方は少なくありません。そういった場合の選択肢の一つとして「相続放棄」が挙げられます。

しかし、相続放棄は、有利に働く場合もありますが、空き家を相続放棄する際の注意点を理解せずに手続きすると、思わぬ管理義務やリスクが残ることがあります。


そこで本記事では、相続放棄の基本的な仕組みから、放棄後も残り得る空き家の管理責任、さらに押さえておきたい3つの注意点を解説します。

空き家の相続放棄とは?
手続き前の注意点


相続放棄とは、亡くなった方の権利や義務を一切受け継がないために、家庭裁判所へ申述する手続です。相続放棄をする際は、正式な手続きを取らなければ法的な効果は生じません。

空き家だけを選んで放棄することはできない

注意したいのは、相続放棄は「空き家だけ相続を放棄する」ということができない点です。

そのため、空き家を避けたい一方で、預貯金などのプラスの財産だけを受け取るという進め方は原則できません。

参照:裁判所「相続放棄の申述
(2026年4月22日確認)

期限は原則3か月

相続放棄の申述は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内にしなければなりません
空き家の状態確認や書類集めに時間がかかりやすい案件ほど、早めに動く姿勢が重要です。

項目 内容
相続放棄とは 裁判所へ申述し相続の権利や
義務を放棄すること
放棄できるもの 空き家だけ放棄することは
できない
申述期限 相続開始を知ってから3か月以内

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相続放棄をしても空き家の
管理責任は残る

放棄後の問題は「占有しているか」

現行の民法940条は、相続放棄をした人のうち、放棄の時に相続財産を現に占有している人について、その放棄によって相続人となった者や相続財産清算人が管理を始められるまで、自己の財産と同じ程度で保存しなければならないと定めています。(2026年4月22日確認)


つまり、放棄後の保存義務が問題になりやすいのは、空き家を実際に管理していた人や事実上押さえていた人であり、誰にでも一律に同じ負担が残るわけではありません。

保存義務は「すぐ放置していい」という
わけではない

保存義務が残る場面では、建物を積極的に活用するというより、傷みや危険を広げないよう現状を保つ対応が中心になります。その一方で、相続財産を自分の判断で処分したと評価される行為には注意が必要です。


民法921条では、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは、原則として単純承認とみなされるとされており、保存行為とは線引きが異なります。(2026年4月22日確認)

放置された空き家は周囲への影響も小さくない

管理が行き届かない空き家は、建物の傷みや周辺環境への悪影響につながります。


八戸市は、管理不全空家等や特定空家等に対する判断基準を定め、必要な措置を進める方針を公表しています。

参照:八戸市「八戸市 空家等対策計画」(2026年4月22日確認)

場面 確認すること
放棄前 誰が空き家を実際に
管理しているか
放棄後 自分が空き家を占有していたか
手続きの途中 相続財産に手を加える
必要があるか
長期放置 近隣や周辺環境への
影響が出ていないか

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空き家の相続放棄に関するQ&A

Q1.空き家に住んでいなければ、相続放棄後の義務は残らない?
A1. 住んでいないからといって義務が残らないとは言えません。

大切なのは、放棄の時にその空き家を現に占有していたかどうかです。

民法940条は、現に占有していた人に保存義務を課す形になっているため、実際の管理状況や関わり方を踏まえて判断する必要があります。
Q2.相続の意思を決められないときはどうしたらいい?
A2. 家庭裁判所へ熟慮期間の伸長を申し立てることができます。

しかし、原則として、相続放棄の申述は相続開始を知ったときから3か月以内です。

空き家が遠方にあり調査に時間がかかるなら、早めの検討が欠かせません。
Q3.相続放棄を考えている間、空き家の中を片付けていい?
A3. 結論から言うと進めない方が安全です。

民法921条には、相続財産の全部または一部を処分したときは、原則として単純承認とみなすという定めがあります。

保存のために必要な対応と、処分と評価される行為は同じではないため、判断に迷う作業は先に相談してから進めた方が安心です。

まとめ

空き家の相続放棄は、負担の大きい不動産を引き継がないための有力な手続きです。

ただし、空き家だけを選んで放棄することはできず、原則3か月以内に家庭裁判所へ申述しなければなりません。

さらに、放棄後も保存義務が問題になるのは、放棄時にその財産を現に占有していた人であり、状況によって残る役割が変わります。


放棄前の行動が後の判断に影響する場合もあるため、空き家の扱いに迷ったときは、期限を意識しながら早めに整理し、八戸市の相談窓口なども活用して進めることが大切です。

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